春限定!!「イカナゴのくぎ煮」

先日ご紹介した、瀬戸内海に春を告げる魚“イカナゴ”を使った代表的な料理と言えば、やぱりこの「イカナゴのくぎ煮」です!

イカナゴの場合「佃煮」ではなく「くぎ煮」と呼ばれるのには理由があります。「くぎ煮」の名前の由来は、見たまんま「さびて折れ曲がったくぎに似ている」から。この「折れた曲がったくぎに似ている」ことがおいしいくぎ煮には大切なんです。

くぎ煮の最大の特徴は、新鮮な生のイカナゴから炊き上げること。生から炊き上げるから、魚の旨みが凝縮されておいしいくぎ煮になるんですね。そのため原料となるイカナゴは鮮度が命となります。鮮度の良いイカナゴを炊くと、熱で活きた身が引き締まり「くぎ」のようにきれいに折れ曲がります。つまりきれいに折れ曲がった「くぎ」の形こそ、鮮度の良いイカナゴの証、おいしいくぎ煮の証となるんです!

ただ、このイカナゴもちりめん同様、不漁のため佃煮屋さんは困っているようです・・・。

熊などは冬になると穴にもぐって「冬眠」しますが、このイカナゴは夏になり水温が高くなると砂にもぐり「夏眠」する魚。だから夏場は網にかからないんだそうです。そして水温が下がった冬の間に産卵を行い、そしてこの冬に産まれたばかりの「新仔」がイカナゴのくぎ煮の原料となります。

このイカナゴはとても成長が早く、鮮魚コーナーに並ぶイカナゴの釜揚げを見ているとよくわかりますが、漁の解禁直後の頃にはとても小さかったものが日に日に大きくなっていきます。

↓ こちらが先日ご紹介した3月7日の解禁直後のイカナゴの新仔。

↓ そしてこれが最近のイカナゴの釜揚げです。短い期間にずいぶんと大きくなっているのがよくわかりますよね。

今年はイカナゴの成長が早く、すでに大きくなってしまっていてくぎ煮にできる新仔の数がとても少ないのだそうです。そして今月22日には今年のイカナゴの新仔漁は終了となってしまいました。

「今年はくぎ煮を用意できるかなぁ…。」という心配そうな佃煮屋さんに無理を言って、何とか今年も獲れたてのイカナゴの新仔を使ったおいしいくぎ煮をご用意していただけるようにお願いしています!不漁のため、数量限定でのご紹介にはなるのですが、ご用意までもうしばらくお待ちくださいませ!

小豆島せとうち感謝館 西田征弘