木桶仕込みの醤油
こんにちは、九冨です。
小豆島の特産品である醤油。前回のブログでは、小豆島の醤油の歴史と製造方法についてご紹介しました。
今回は、昔ながらの木桶仕込みの製法についてご紹介していきたいと思います。
小豆島の醤油の特徴は「木桶仕込み」。
木桶仕込みの醤油の製造は、全国的にみると戦後からだんだんと減り続けていますが、小豆島ではいまもなお木桶による醤油づくりが数多く行われています。
木桶でつくられた小豆島醤油には、自然の恵みあふれる独特な深い味わいがあります。
木桶は、乳酸菌や酵母菌などの微生物が繁殖するのに最適な環境です。
これらの微生物は、醤油などの発酵調味料のおいしさを生み出します。江戸時代まで、発酵調味料はすべて木桶にて醸造されていました。
現在、小豆島内の木桶の数は1000本以上だと言われています。
木桶には、杉の木材が数多く使われています。その表面を拡大すると無数の小さな穴が空いており、そこには発酵の主人公である微生物が住み着いています。
そして、その微生物の働きによって、わずかに空気を通したり、水分をため込んだりを繰り返しながら発酵していきます。
日々表情を変えるその姿は、桶が呼吸をしていると表現されるほど。
木桶に住み着く微生物は、その蔵元特有の生態系をつくりだします。研究機関に持ち込むと、新種の微生物であることもしばしば。
それは何世代も前から続く、歴史の積み重ねの賜物でもあります。その蔵元にしか出せない味の理由が、ここにあります。
たかが醤油、されど醤油。知れば知るほど奥が深い醤油の世界。
酵母菌などの微生物たちが作り出す味わい深い世界を、あらためてじっくりと味わってみたいものです。
小豆島せとうち感謝館では、木桶でつくられた天然醸造生醤油を販売しています。
天然醸造生醤油ならではの鮮やかで澄んだ色味や豊かな甘味と旨味、おだやかな香りを実際に感じてください!