巻貝が蛸壺になる

こんにちは、九冨です。

私の実家の庭の片隅には、父親が漁に出た際に拾ってきた蛸壺(たこつぼ)置き場があります。
大きさも形も様々な蛸壺。その中になぜか、白い巻貝がたくさん置かれています。

この巻貝はニシ貝の貝殻なのですが、なぜだろうと思い聞いてみたところ、その昔、この貝殻をイイダコ漁の際の蛸壺代わりとして使っていたのだそう。
なるほど、貝殻の大きさもイイダコが隠れるにはちょうどいいサイズです。

陶器製の蛸壺を購入するにしてもお金がかかるので、昔の人たちは身の回りにあるものをうまく使って漁具を作っていたんですね。

最近では瀬戸内海沿岸でも、蛸壺を使ってタコ漁をする漁師さん達の数は減ってきています。
こういった先人たちの知恵に触れることで、1人でも多くの方に漁業への興味関心を持ってもらえたらいいな、と願っています。