瀬戸内のマナガツオ漁、始まりました。

こんにちは、九冨です。
6月も中旬に差し掛かり、自宅の窓から入ってくる日差しも初夏らしい強く鮮やかな日差しになってきました。

瀬戸内の夏の魚といえば、なんといってもマナガツオ。
私の父親もサワラ漁の網を6月上旬から差し替え始め、先日からマナガツオ漁を始めたところです。

マナガツオの初物はどうだったかと聞いてみると、
「2匹。顔見ただけじゃ。」
とのこと。どうしてもその時の潮の流れ方によって、漁獲量の上下があるみたいです。

また、数年前の豪雨の影響で岡山側にあるダムの放水回数が多くなっているらしく、岡山側の河川からの流水が多くなると、マナガツオの漁獲量が少なくなってしまうそう。
そんなことも漁獲量に影響してくるんですね。

マナガツオは夏の時期に、産卵のため瀬戸内海に入り込んできます。香川県でも夏を代表する魚の1つです。

体型は楕円形で、背びれと尾びれは鎌状に尖っており、小さな口が特徴です。
カツオに全然似ていないのにマナガツオと言う名前が付いているのは、カツオが採れない瀬戸内海の漁師さんが、初夏に顔を出し始めるこの魚を「これこそ真のカツオだ!」と言わんばかりにマナガツオと呼び始めたからと言われています。

漁法はサワラ流し刺し網の網目を大きくした、マナガツオ流し刺し網と、イカナゴ込網の袋網の網目を大きくしたマナガツオ込網といった専門の漁法が主流です。
回遊ルートやどのように成長していくのかなど、資源生体的な事はまだあまりよくわかっていないそうです。

マナガツオのおいしい食べ方は、何といっても刺身でしょう。鮮度の落ちが早いので、瀬戸内海沿岸のこの地域でしか食べれない逸品です。
白身でクセがなく、脂肪も少なく柔らかであっさりした味です。
照り焼きや塩焼きにしたり、味噌漬けにしたりするのはもちろん、あら煮にしたりと、煮ても焼いても美味しく食べられる、瀬戸内の夏を代表するお魚です。