花が咲いた、そのあとに…。

桜の花が開花する少し前の3月末頃に花を咲かせるのが、小豆島の特産品のひとつである“すもも”。

今年はこのすももや桜の開花が小豆島では少し遅く、いつもなら入学式の頃には桜の花が散ってしまっていることが多いのですが、今年はようやく桜が満開を迎えています。

このすももや桜を見ていつも感動するのは、花を咲かせた直後に、新たな新緑の葉を一気にひらかせること。


冬の間は葉も落ち、枯れてしまったかのようにじっと寒さに耐えていた木が、春になって一気に芽吹き、新緑の葉をみるみると広げていく姿には、とても強い「生命力」を感じ「木も私たちと同じ生きものなんだ」ということを、改めて実感させられます。

今からの季節、木々が一斉に芽吹き、新緑の淡いグリーンで彩られた小豆島の山々の景色は、秋の紅葉が持つ、葉が散ってしまう前の少し“さみしさ”や“悲しさ”を感じるような美しさとはまた違って、生命感にあふれ、元気があふれてくる美しさがあって、私は大好きなんですよね!

このすももの花を見て、ハッと思い出したものがあります。

それは昨年とれたすももをお酒に漬け込んだ果実酒です!

小豆島に来るまでは、あまりすももをおいしいと思ったことはなかったのですが、小豆島のすももは真っ赤に完熟していて甘味が強くてジューシーでとってもおいしいんです!だから旬を迎えると毎日のように家族で食べるんですね。ただ、すももは完熟するとすぐに果実が傷んでしまうので、食べきれないものを昨年はじめてお酒に漬け込んでみました。おいしくできているかどうかは…まだ飲んでいないのでわかりません…。

とりあえず木桶仕込みの天然醸造醤油「木桶の雫」にならって、1年は醸造させてから…と思っているので、今年のすももがとれ始める頃まで、もうしばらく熟成させてみようと思います。

小豆島せとうち感謝館 西田征弘