アカモクのお話③ アカモクを使った「藻塩」

こんにちは、九冨です。
今回も前回に引き続き、瀬戸内海で収穫される天然のアカモクについてのお話です。

小豆島では食用としてはまだあまりなじみのないアカモク。
けれども食用以外で何かに使われていた可能性はないだろうか?と思い、瀬戸内海のことについて詳しい現役の漁師でもある私の父親に話を聞いてみたところ、とても興味深い話を聞くことができました。

小豆島を含む周辺の地域では、アカモクは「ガラモ」と呼ばれています。
ひと昔前の小豆島では塩を作るための塩田が数多く残っていて、そこでは海水を煮詰めるための塩釜も使われていたそうです。
その塩釜で塩を作る際に、海水と一緒にアカモクを入れて煮詰めていたそうなのです。
海水だけを煮詰めるよりも、アカモクを入れた方がコクが出て、おいしい塩が出来上がるからなのだそう。

アカモクを入れて作った塩は「藻塩」と呼ばれています。
アカモクに含まれるミネラルなどの豊富な栄養素が溶け出して、とても味わい深いものなんだろうな~なんて考えていると、なんだかお取り寄せしたくなってきてしまいました。

現在の小豆島では塩田も姿を消し、「藻塩」の材料としてアカモクが使われる事はなくなってしまいましたが、食用としての需要はこれからどんどん伸びてくるはずです。
近い将来、小豆島産の天然アカモクが手軽に購入できる日が来ればいいなぁと思う、今日この頃です。