平安雅楽の盆踊り

こんにちは、九冨です。

小豆島で生まれ育った私は、この時期によく各地で開催される盆踊りを踊ったことがありませんでした。
生まれ育った地域には、夏の時期に盆踊りを踊る習慣がなかったのです。

つい先日「小豆島講座」の本を読んでいると、とても興味深い項目がありました。
それは、「平安雅楽の盆踊り」。

小豆島八十八ヶ所第57番札所の浄源坊では、昭和30年頃まで旧暦の地蔵盆になると、賑やかに盆踊りが開催されていたそうです。

夕刻から地域の人たちが集まり始め、炭坑節や東京音頭などで盛り上がった後、その日の一番最後に踊るのが「ちょーほ・ほい」と言う、昔から伝わる平安雅楽の流れをくむ、大変珍しい踊りだったそうです。

言い伝えによると、その昔、京都の公家のご一行が御用船で博多から帰る途中、淵崎の庄屋の家に泊まったそうです。

滞在中にちょうど村で盆踊りがあり、見ているうちに京都を懐かしく思ったのか、庭で宮中での舞を踊って見せたのが始まりだと言われています。

小豆島では古くから伝わる行事や、方言のイントネーションなどに、当時の都であった京都の影響を垣間見ることができますが、こんなところにも京都の文化の影響が残っていたのですね。