小豆島産の天然ひじき

こんにちは、九冨です。

 

ある日のこと。長年漁師をしている私の両親に「小豆島で天然ひじきがとれるらしいよ。知っとった?」と聞いてみたところ、「知っとるけど、とってやこ食べんわ。(知っているけど、とって食べたりしないよ。)」という返事が。

 

小豆島で生まれ育った私も私の両親も、天然ひじきはあまりなじみがないものなんです。

それもそのはず、島でひじきがとれるようになったのは、ごく最近のこと。

昔は、小豆島近海の海ではひじきは育っていなかったんです。

 

ある時、真珠養殖のために小豆島を訪れた三重県の方が、島の海に良質なひじきが育っているのを見つけて「宝の山が目の前にあるのに、どうしてとらないのか?」と不思議がっていたそうです。

三重県といえば、伊勢ひじきで有名な産地ですよね。

 

 

 

その方のお話を聞いて、小豆島の漁師の平井さんが、初めて島でひじき漁を始めました。

島のあちこちの海を見て回り、ようやく良い条件の揃う場所を見つけ出したそうです。

場所によっては、色が悪かったりすぐに傷んでしまうなどといったものも。

天然ものを扱う難しさといったところでしょうか。

ひじきは海底に育つ海藻なので、ひじきをとるには潮が引いたときを狙って漁に出ます。

とったその日に浜辺に並べて天日干しをするので、晴れる日が続くという条件が揃わないと天然のひじきをとることはできません。

 

 

 

小豆島は山と海が近く、山からの豊かな養分が海へと流れ込み、

その潮の流れが早いところに品質の良いひじきが育ちます。

島の海が育てるひじきは、柔らかくて優しい味。

どこか島の人たちの人柄にも似ているような気がします。

今後ご紹介する「ひじき山椒佃煮」は、この小豆島産の天然ひじきを100%使用しています。

ぜひこの機会に、大変貴重な小豆島産の天然ひじきを味わってみてはいかがでしょうか。