小豆島の池に浮かぶかわいいオブジェ

3月に入り、どんどん春らしい気候になってきたここ小豆島ですが、皆様のお住まいの地域はいかがですか?

こんにちは、小豆島せとうち感謝館の西田征弘です。

私の通勤途中に、「大池」という小さな池があるのですが、そこに今年の冬、かわいらしいお客様がいらっしゃいました!

池の水面に何かがたくさん浮かんでいるのがわかりますか?


オブジェのようなものがたくさん水面に浮かび、ひとつのアート作品のようにも見えます!

このオブジェのようなものの正体は「ホシハジロ」という水鳥でカモの一種。越冬のために小豆島のこの小さな池に渡ってきてくれました。オブジェのように見えるのは羽根に頭をつっこんで休んでいる姿で、頭を出すとこんな感じです。

オスは銀白色の体に、赤茶色の頭をしていて、頭でっかちなフォルムが何ともかわいらしいんです!この写真ではちょっとわかりにくいんですが、オスは燃えるような真っ赤な瞳をしていて、アップだとちょっと強面の顔に見えるんですよ。


こちらは一見ペンギンのようですが、鵜飼いでおなじみの鵜。(もちろん飼われていません。野生です。)ホシハジロのメスとなかよく並んでひなたぼっこをしています。メスはオスと違って全体的に茶色くて、黒い瞳で目の周りが白く縁どられてやさしい顔をしています。

このホシハジロは春になり暖かくなればヨーロッパやシベリアへ渡り、繁殖するのだそうです。そんな遠方からはるばるこんな小さな島まで渡ってきてくれたのだと思うと、ただただ驚いてしまうのと同時にいっそう愛らしく見えてしまいます!

でも、そろそろこのホシハジロの群れともお別れの日が近づいています。

私は方向オンチで、小豆島から出てしまうとスマフォのナビなしではどこにも行けないのですが、この小さくて愛らしい姿をみると、「どうやって目的地まで迷うことなく何日もかけて飛び続けることができるんだろう?」とか「何でわざわざ小豆島のこの小さな池を越冬地に選んだんだろう?」など、いろんなことが不思議に思えてしまいます。

この大池の周りには小豆島特産のオリーブがたくさん植えられていて、それが気に入ってこの小さな池を越冬地に選んでくれたんだとすると、なかなか見る目のあるセンスの良い鳥たちだなぁ、などとひとりで勝手に鳥たちの気持ちを想像して感心してます。

それはさておき、こうやって小豆島にたくさんの野鳥が渡ってきてくれるのも、島に本当に豊かな自然が残っているからこそだと思います。この子たちが毎年、変わることなく小豆島に渡ってきてくれるように、この島の豊かな自然を守り続けていくことも、私たちの大切な役割だと感じます。

出勤のときに、池の水面にぷかぷかと浮かぶ愛らしい姿が見られなくなるのはちょっと寂しいですが、「今年の冬もまた絶対に小豆島に来てね!」「空から見たら牛の形をした島が目印だから間違えないでね!」ってお別れの言葉をこの子たちにかけてあげたいと感じる今日この頃です。

小豆島せとうち感謝館 西田