青年団の記録② イイキカセ

こんにちは、九冨です。
先日のブログで、”小豆島小江の若者組”の書籍について触れましたが、これから数回に分けて、この書籍に書かれてある内容についてご紹介していきたいと思います。

私自身、この書籍を読み進めて一番驚いたのは、『イイキカセ』と呼ばれる地域の行事や青年団の仕事に関する昔からのしきたりが記録として残されていたことでした。

イイキカセはその昔、青年団を結成した地域の偉人の方が、小江地区に暮らす若者たちの風紀を守るために作られたとされています。それから何十年もの間、大目付と呼ばれる年寄衆から若衆へと口伝で言い伝えられてきたのです。
が、その量がとんでもなく多い!この分厚い本の4分の1位の量にあたります。しかし、これは40年前以上前に記録された当時の長さで、私の祖父の時代はもっと長い量のものを覚えさせられたというのですから、本当に驚くしかありません。

私の父親や伯父さんに「イイキカセの最初のフレーズを言ってみて」とお願いしたところ、2人ともすらすらと言葉が出てきていました。何十年もの時が経っても、昔覚えた事は忘れないものなのですね。

本を見てみると、上側には地元の方言、下側には訳されている文章が載っています。上下を比較しながら読むだけでもとても面白く、この地域の方言を改めて見直すきっかけになりました。それにしても、こんなにも長ーいイイキカセを口伝のみで伝えてきた昔の青年団の人たちに、脱帽。