小豆島醤油の歴史と製造方法

こんにちは、九冨です。
小豆島の特産品である醤油。前回のブログでは、昔ながらの醤油蔵が立ち並ぶ醤の郷(ひしおのさと)についてご紹介しました。
今回は小豆島の醤油の歴史と製造方法についてご紹介していきたいと思います。

小豆島の醤油の起源は約400年前。小豆島へ来島した大阪城築城の採石部隊が、紀州和歌山湯浅の醤油を調味料として持ち込んだのが始まりだとされています。
その時に湯浅の醤油に興味を持った小豆島の島民が、湯浅へと足を運んで醤油づくりを習得し、その技術を島に持ち帰ったことから、小豆島で醤油が作られるようになりました。

もともと、小豆島は醤油づくりに適した環境が整っていました。
塩田で採れる良質な塩や、麹の発酵に適した温暖な気候、そして海運の利便性が良いという立地に恵まれたこともあって、小豆島は醤油の名産地へと発展していったのです。
明治時代には最盛期を迎え、400件もの醤油蔵が京都や大阪の問屋と取引を行っていたそうです。

醤油には「白・淡口・濃口・再仕込・溜」の5種類があります。甘かったり、濃かったりと、それぞれに味わいが異なります。
小豆島で製造されている醤油は主に「淡口・濃口・再仕込」の3種類です。四国では甘い醤油が好まれる傾向にありますが、小豆島では甘い醤油はほとんど製造されていません。
原料は大豆と小麦で、約半々の割合で醤油の製造に使われています。

醤油の製造方法には、本醸造・混合醸造・混合の3種類があります。
大豆と小麦を麹菌や酵母などの微生物により、長期にわたり発酵・熟成させたものが本醸造といわれる製法で、小豆島の醤油のほとんどは、この本醸造でつくられています。江戸時代から続く、伝統的な製造方法です。